恐る恐る振り向くと、匠さんがニッコリ笑顔で給湯室の入り口に立っていた。
「お、おつかれさまでーす」なんとか笑顔を取り繕ったものの、声が明らかに上ずっている。
「常務、コーヒーでも飲まれますか?」ユミは何事もなかったような顔で尋ねる。
「ん、大丈夫。ありがと芦原さん」匠さんが微笑みかけるとユミはホンノリ頬を赤く染めた。
「大声で話しているから、丸聞こえでしたよ。悪口はもっと慎み深く言ってくださいね、小森さん」
「あの…どの辺りから…?」私はチラリと上目で様子を伺う。
「ほぼ全部」匠さんの口角は上がってるけど、目は全然笑ってない…。
私に一瞬鋭い視線を向けると「では、後ほど」と言い残し匠さんは給湯室から去って行った。
席に戻ると常務執行役員からメールが届いていた。
クリックして開いてみる。
『今晩部屋いくねー』
…軽っ。
私はメールを速攻で削除した。
「お、おつかれさまでーす」なんとか笑顔を取り繕ったものの、声が明らかに上ずっている。
「常務、コーヒーでも飲まれますか?」ユミは何事もなかったような顔で尋ねる。
「ん、大丈夫。ありがと芦原さん」匠さんが微笑みかけるとユミはホンノリ頬を赤く染めた。
「大声で話しているから、丸聞こえでしたよ。悪口はもっと慎み深く言ってくださいね、小森さん」
「あの…どの辺りから…?」私はチラリと上目で様子を伺う。
「ほぼ全部」匠さんの口角は上がってるけど、目は全然笑ってない…。
私に一瞬鋭い視線を向けると「では、後ほど」と言い残し匠さんは給湯室から去って行った。
席に戻ると常務執行役員からメールが届いていた。
クリックして開いてみる。
『今晩部屋いくねー』
…軽っ。
私はメールを速攻で削除した。

