婚約者は突然に~政略結婚までにしたい5つのこと~

「恥ずかしいから家で開けてください」

なあんて言っていたが『プレゼントは貰ったその場で開けるのがマナー』と俺は思っているのでセオリー通りその場で開ける。

プレゼントの中身は綺麗なキャメル色のマフラーだった。

小森遥曰く、カシミア100%らしい。

巻いてもらうと肌触りがよく暖かかった。

「とても気に入ったよ、本当にありがとう。大事にする」

俺の言葉を聞くと、目を潤ませながら嬉しそうに微笑んだ。

ああ、やっぱり小森遥は笑うとメチャクチャ可愛いな。


その日から、俺と遥の関係は少しづつ変化していった。

俺が優しく紳士的に振る舞うと、小森遥はニコニコしながら側に寄り添ってくる。

顔を見る度にしかめっ面をしていたのが嘘みたいだ。

頑なだった態度も、徐々に軟化してきた。

基本的にはシャイで淡泊な性格だが、フトした拍子に甘えて来たりする。

俺にとっては、もうそれが可愛くて仕方ない。


遥が変わった訳じゃない。

きっと俺が変わったんだ。