「赤ワインと…えーと」彩さんの分を注文しようとして本日のドリンクメニューに目を通す。
ソフトドリンクを探していると『ロングアイランドアイスティー』という名前のドリンクに目が止まった。
なんだろう、名前からしてトロピカルな味のアイスティーっぽいけど。
ちょっと美味しそうなので、『ロングアイランドアイスティー』とやらをオーダーしてみる。
両手にドリンクを持ちながら彩さんの元へと戻る。
「お待たせしました」私はなんちゃらアイスティーを彩さんの方へと差し出す。
「これは…ウーロン茶ですか?」茶色い液体の入ったグラスを見て彩さんが首を傾げる。
「トロピカルアイスティーです!なんか変わった名前だからどんな味かと思ってオーダーしてみたんですけど、もしお口に合わないようでしたら別のドリンクを取ってきますね」
「まぁ、美味しそうね、ありがとう。遥さん」彩さんは二コリと微笑んだ。
私達は『乾杯』と言ってそっとグラスを合わせた。
聞くところによると、彩さんはご両親が大手建設会社を経営されている生粋のお嬢様のようだ。
高校生に見えたけど、音大に通う大学一年生だった。
同級生ということもあって緩い雰囲気の者同士、私達はすっかり意気投合してしまう。
「まぁ!じゃあ遥さんが葛城さんの恋人なの?!あんな優しそうで素敵な彼がいて羨ましいわ」彩さんはホウと小さく溜息をつく。
「でも私達は恋人…というより私達は婚約者なので」つい本音がポロっと漏れてしまう。
「やっぱり、政略結婚?」ズバリ確信をつかれギクリとして彩さんを見返してしまう。
彩さんはクスリと柔らかい笑みを浮かべる。
「私も同じだから」
「え?」私が驚いて聞き返すと彩さんは唇の端を上げて寂しそうに笑う。
ソフトドリンクを探していると『ロングアイランドアイスティー』という名前のドリンクに目が止まった。
なんだろう、名前からしてトロピカルな味のアイスティーっぽいけど。
ちょっと美味しそうなので、『ロングアイランドアイスティー』とやらをオーダーしてみる。
両手にドリンクを持ちながら彩さんの元へと戻る。
「お待たせしました」私はなんちゃらアイスティーを彩さんの方へと差し出す。
「これは…ウーロン茶ですか?」茶色い液体の入ったグラスを見て彩さんが首を傾げる。
「トロピカルアイスティーです!なんか変わった名前だからどんな味かと思ってオーダーしてみたんですけど、もしお口に合わないようでしたら別のドリンクを取ってきますね」
「まぁ、美味しそうね、ありがとう。遥さん」彩さんは二コリと微笑んだ。
私達は『乾杯』と言ってそっとグラスを合わせた。
聞くところによると、彩さんはご両親が大手建設会社を経営されている生粋のお嬢様のようだ。
高校生に見えたけど、音大に通う大学一年生だった。
同級生ということもあって緩い雰囲気の者同士、私達はすっかり意気投合してしまう。
「まぁ!じゃあ遥さんが葛城さんの恋人なの?!あんな優しそうで素敵な彼がいて羨ましいわ」彩さんはホウと小さく溜息をつく。
「でも私達は恋人…というより私達は婚約者なので」つい本音がポロっと漏れてしまう。
「やっぱり、政略結婚?」ズバリ確信をつかれギクリとして彩さんを見返してしまう。
彩さんはクスリと柔らかい笑みを浮かべる。
「私も同じだから」
「え?」私が驚いて聞き返すと彩さんは唇の端を上げて寂しそうに笑う。

