「若菜!!今日入学式だね!カッコイイ人いるかな?」

そう話しかけてきたのは、わたしの親友の宮石ゆきな(みやいしゆきな)だ。
ちなみに私の名前は木下若菜(きのしたわかな)。

「うーん、どうだろ?いるんじゃない?」

「若菜、どうしたの?そんなにピリピリして」

「してないけど」

「してるでしょ!、、、なに、龍矢くんの事?」

「、、、」

龍矢とはわたしの幼なじみ、岡田龍矢(おかだりゅうや)の事だ。

「もう忘れなよ。3年前のことだよ」

忘れられないよ。龍矢くんとは幼なじみだけど、学年が一つ違う。
わたしは今、高2だから龍矢くんは今年入学なんだ。
でも3年前、あることがきっかけで、わたし達は話さなくなった。