気ままな仔猫と不器用狼。

 



でもまあ、一也はいい奴だしなぁ。


どんなにイケメンでモテても嫌いになんてなれない。





「おい」

「ん?」





一也に声をかけられる。





「いつまで突っ立ってるつもりだよ?」

「あ、あぁ!
そうだね、座ろう!」





そんなに時間は経ってないように思えたけど、もう5分くらいは立ったままだった。





「碧伊近いな」

「うん! そうだねー」





席は一也と斜め同士。