「何言ってんの?」


「いや。なちさ、最近ずっと部屋こもってパソコンしてんじゃん。それでさ。……その。最近はSNSとかで男見つけて会ったりしてんじゃないかな?って思って。」


「何言って……」


「俺さ。最近忙しくて全然なちにかまってやれてないからさ。お前もう俺に飽きたんだろ?」


「ちょっと待っ」


「もういいよ。理由は全然俺にあるし。別れようか?」


「いい加減にして!」


「!!?」


気づくとなちの頬には涙が伝っていた。
顔を真っ赤にしてこっちを見ている。悲しそうな、悔しそうなそんな目




「わ。私は!私は最近たいちが忙しくなった時から冷たいなって思ってずっと悩んでてさ!どうしたらたいちは喜んでくれるんだろう?笑ってくれるんだろう?ってずっと悩んでた!だからたいちのやってる絵師っていう仕事をちょっとでも理解しようと思って、道具調べたりたいちの絵を見たりって。毎日パソコンと向き合って。ちょっとでもたいちの為になれたらって頑張って来たのに!どうしてわかってくれないの!?」


「……」


「っ。もういいっ!」


なちは鞄を持って玄関から飛び出して行った。


「なち…………」