そして、放課後…。
「ほんとに、大丈夫?」
「うん。大丈夫!すぐ、おわらせるから。今日結名むかえにいかなきゃなんでしょ?ほら、まってるよ!」結名(ゆいな)ってのは、美紗乃の妹。まだ、4歳なの。 美紗乃の家も、共働きで忙しいらしくて、今日は、美紗乃が、結名を迎えに行かないといえないらしい。
「うん。そーだけど。…じゃあ、バイバイ。気をつけるんだよ?」
「うん。わかってるって!気をつけるのは、美紗乃のほうだよ!ただでさえ美人なのに!」
「……超無自覚天然みほめ…」
「ん?なんかいった?」
「なんでもない。バイバイ。」
「…?うん。バイバイ。」
美紗乃の言葉に疑問を、抱いたが美紗乃に、別れをつげた。

美紗乃とわかれたあと、中山くんの学校案内をした。

「ここで最後ね。 ここが、体育館。朝会のときは、8時20分までに、座っとかないと、遅刻あつかいになるから。朝会は、毎週木曜日だから、忘れないようにね。質問ある?」
「ふーん。広いんだね。この学校。」
「まぁ、そーね。日本一の広さだからね。だから、迷わないようにね。じゃ、案内おわったし、帰るから。帰り道は、さっきの道を戻ればいいから。」
そして帰ろうとバッグを、持ち直したとき、 グイッ といきなり腕を捕まれ、気づいたら中山くんの胸の中にすっぽりとはまっていた。

「な、中山くん!?」
「あ、悪い。」
そう言い中山くんは、体育館からさって行った。

そして、体育館に1人残された私は、呆然とするだけだった。
「もう、なんなの…!?」

その日の夜は、なぜ中山くんは私を抱きしめたのか、気になり眠れなかった。