大魔法使いの孫





 「…ん、ここは…?」


 俺が目を覚ますと、一番に畳の香りがした


 「確か、茜と昨日一緒にいて…あ、ここは茜の家か」



 結構爆睡してたような気がする



 「茜はどこだ?」


 俺がそう思い部屋を見渡した時、ドアの方から茜の声が聞こえた



 「あ、尚起きたんだ!」


 「あぁ」


 「ご飯食べれる?作ってるんだけど」


 畳の香りに混じって、微かに味噌汁の匂いがした



 とても良い匂いだ


 「大丈夫だ、食える」


 俺はそう言うと、立ち上がった


  テーブルの上には、ご飯、味噌汁、焼き魚、漬け物が置いてあった


 まさに、日本の朝ごはんだ


 「いただきます」


 俺はそう言い、味噌汁を口に持ってきた


 「……美味しい」


 お世辞ではなく、かなり美味しい


 これもお兄さんが作ったのだろうか?


 「良かった…これアタシが作ったの」


 どうやら作ったのは、茜らしい


 「いや〜今日アルリ…いや、お兄ちゃんまだ戻ってきてなくてさ、久しぶりに作ったんだよね(笑)腕落ちてなくて良かった」


 「スゴく美味しい」


 この一家は料理の腕前がスゴく良いらしい


 なにかしてたのか??