「呼んだ?」
きしっと、かすかに床を踏む音と共に、そんな声が聞こえてきた。
びっくりして振り返ると、そこには茶髪で長身なイケメン男子。
あー、相原先輩だ……。
面倒なことになった。
この人は、明るい性格から、男女問わず人気が高くて、同級生からも後輩からも告白されている。
必ず取り巻きの女の子が数人はいて、結構騒がしいんだ。
今は一人だけど……
じきに女の子たちがやってきて、うるさくするんじゃないかな……。
だとしたら、私の至福のひとときが邪魔される!
ここは速やかに、帰ってもらおう……。
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