―――翌日。

「今日のHRは、委員会を決めたいと思いま~す。」
委員会かぁ…。中学の時もしてたし、保健委員にしようかなぁ…。

「では、学級委員から決めていきたいと思います。立候補は?」
「はい。」
「湯川 朝美さんですね。皆さんよろしいですか?」
「「「はーい!」」」

湯川さんは成績優秀、スポーツ万能、そしてとんでもなく美人。
とにかく、非の打ち所がないのだ。

「続いて、保健委員~。」
「あ、は…はい。」
「はい、城山さん。皆さんよろしいですかー?」
「「「はーい!」」」
ホ…良かった…。

「はい次ー。体育委員…図書委員…放送委員…」
委員会は案外すんなりと決まっていき、HRも終わりの時間。

「えー、各種委員会に入った人は、この後それぞれの委員会の集まりへ行ってくださーい。」
先生がそう告げるとともにクラスはガヤガヤとにぎわい始め、皆楽しそうに笑いながら帰っていく。
…さて、委員会の集まり、か。
気付いたら、教室は私だけになっていた。私も教室から出ようとしたその時…
「城山さん。」
不意に後ろから呼び止められた。振り返るとそこに居たのは、
「俺も保健委員なのでご一緒してよろしいですか?」
あの時、私を助けてくれたあの人だった…。