「そっか〜。そんなことがあったんだ〜っ。」
そういったのは春香。若干にやけている。

「まぁ、それはあれだな、恋だ、恋。」
普段からあまり感情を顔にださない知佳はいつもどうりの真顔で言ってのけた。

でもそれはあたしに似合わない言葉で。
今までもあたし自身の話ではでてこない単語だった。
なので脳内で処理するにはすごく時間がかかって、きっと20秒くらいあったであろう間をあけて、

「えぇ─────っっ!!」

っとさけんでしまった。

その勢いで椅子ごと見事に後ろに倒れた。



幸い1番後ろの席だったので被害にあった人は誰もいなかったが、クラス中がシーンとして全員こちらを見ていてはずかしかった、と後で春香と知佳が言っていた。