ガラガラガラガラ
パリーン!

「ちょっと、パパー!!!今月お皿もう5枚も割ってるよ!?」

「ご、ごめん」

「んもー!洗い物とかなら私するから!その時くらいパパ休んで!」

「あ、ありがとな…」

私は篠原家に産まれた1人娘の亜依。
中学1年生です。
パパはパパ。
パパはシングルファザーです。
ママの浮気が原因で離婚した。


「あ、遅刻する。行ってきまーす」

「おう、今日もがんばれよ」

「あ、パパ帰り何時?」

「今日は早いからご飯作っとくぞ!」

「お皿割らないでね」

「はいはい」

「じゃ、行ってきまーす」


パパと2人でも幸せだった。
ご飯は美味しいし、洗濯物だってたまらない。


…でも。このとき気づくべきだったんだと思う。
パパの様子がおかしかった。
いつもは「ご飯作っとくぞ!」なんて言わない。
帰りが早いことが一番ありえない。



なにかある。
帰ったら聞こう。







その時の私は『帰ったら聞こう。』という判断を間違えた__。