お互い黙々と報告書を書いているとき、ふと中井が言った。



「…なんであいつなの?」



「ん?なに?」




「…彼氏。なんであいつにしたの。」



なぜこのタイミングでそれを聞くのか。
そしてなぜいつもより声が低いのか。

その声は、心なしか怒ってるように聞こえた。




「なんでって…告白されて、付き合ってみて…日向くんの隣にいるのが好きになって、そしたらいつの間にか日向くんを好きになってた……

って何話させつんの!!」



自分で言っといて恥ずかしいわ。






すると中井がいきなり私の腕を自分の方に引っ張り、私を自分の方に引き寄せた。






「俺はずっとお前が好きだったのに?」






「…え?」









そして気づくと、


キスをされていた。