私は白島絵空。

どこにでもいそうな普通の女子高校生。

だけどどうやら普通じゃないみたいで、


「だ、だから、ごめん…なさい」

「そこをなんとか！！！！本気なんだ！！！」

「や、やめてください…！私はムリなんです！もう、諦めてください…」

「そう、ですね。すいません、無理なこと言って。」

「こちらこそ、申し訳ありません。」

「いや、こちらこそ…では。」



まただ。

またやってしまった。


「なんでOKしなかったのよ…」

今のは今月に入って3人目に告白してきた人。

私に告白してきたのは2回目。

実は彼は他校でも有名はこの学校のプリンスと崇められるほどのイケメン。

そんな人を彼氏にしたとなったらそりゃ有名人間違い無し！！！
なんだけど。


「またやったんだ。」

「み、美佑里？見てたの？」

「見てたよ、てかあの人2回目だよね？絵空に惚れすぎでしょ。何回やっても無駄なんだけどねぇ…」

「そ、そんなことない！！私だってリア充したいし！OKできないだけ！！」

「だから無駄なんだよ…OKできないならダメでしょ！」

「だってどうしても…」

「馬鹿なこと言うな！告白され続けるだけマシなのよ！ホイホイできる彼氏じゃ無いんだから、軽い気持ちで付き合っちゃダメよ！」

「ごめんなさい…」

「まぁ、良いよ、アタシが言うことじゃないけど。さ、帰ろ？今日は部活無いし。」

「そうだね！」


なんで私は男の子を避けてしまうんだろう。

本当はこんなはずじゃなかった。

勉強頑張りつつ、好きな子に告白して、付き合って、リア充な生活を送るんだって、中学の頃から決めてたのに…



「いつになったら彼氏できるんだろ。」

「アンタにはまだムリよ。」

「そんなハッキリ言わないで…」




そして、次の日の朝にはまた、下駄箱に呼び出しの手紙が一通入っているのです。