年下相手は難しい

「先輩。こんなのも解けないんですか?」


放課後の教室。
私、元島 沙奈は部活に来ていた。

たまたま解けない過去問があったので部活の後輩、桑田 拓也に聞いていたのだ。


悔しいけど、この拓也は頭がいい。

県の実力テストなんかで県内10位の中に入るぐらい。


「しょうがないじゃん!
忘れちゃったんだもん。」

悔しくて言い訳するが、


「こんなのが先輩なんて。 はぁー。。」



あきれた顔でため息をつく。



「まぁーまぁー、しょうがないじゃん?
沙奈だし?笑」


人の事を小バカにしたような口調で堂々と先輩を名前で読んでるのは、


「龍!バカにしないでよ!」


そう、金城 龍。
ほんとムカツク!

でも。。こいつだけじゃない。

あと二人。。



「そうだぜ?龍。沙奈を今さらバカにしたところでなんも特にならないぜ?」

きた!
こいつは平良 律斗。


「そうそう、もう自覚しちゃってるし。」


こっちは仲嶋 晟人。
この3人が揃ったらロクなことがない。


「そんなことないと思うよ?」 
こっちで笑いながらかばってくれてるのは
東間 祐斗。

「もぉ!いーから早く教えてよ!」


「イライラしたら健康に悪いぜ?」

龍がそう言って頭を叩いてくる。


「あ、健康ってのは頭のほうのな?」

龍が小バカにしてくる。


「はいはい!どーせ私はバカですよーっ!
もぅ集中するから離れてよ!」

少し怒った感じでいってみた。