こういう事に、慣れちゃったのかな……
ねぇ、良正君、私はここにいるからね。


ーキーンコーンカーンコーン


「授業を始めるぞー、教科書42ページ開け~」


チャイムが鳴ると、さっそく先生が授業を始めようとする。だが、私はある一点が気になってしかたなかった。


先生が頭を動かす旅に揺れるソレが気になってしょうがない。



『ねぇ、あれカツラだよね??さっきからフサフサ動いちゃってるのに、どうして誰も笑わないの!?』


皆、冷静すぎるでしょ!!
私ならすぐに吹き出すのに!!


「ゴホンッ」


良正君は咳き込むまねをして、机のノートを持っているシャーペンで「見ろ」と合図してくる。



えーと………


ーアレには触れるな。


『何それ、答えになってないよ!』


触れるなって言われても、見えてるから気になるんだもん!



「はぁ……」


良正君はため息をついてまた、ノートに何かを書き出す。


えーと、何ー??


ーかつて、あのカツラについて触れた奴はこの学校から去っている。呪いのカツラだ。


『ぷっ!!あははっ!!非科学的なモノは信じないんじゃなかったの!!』


呪いのカツラって!!
良正君の口からそんな発言が聞けると思わなかった!
あーっ、可笑しい!