ゴールネットを揺らすのは。



_あの女に言ってなかったんだな。

「…は?」

「てっきり知ってるもんだと思ってさー

話しかけたら何のことって。」

「てめえ…!」

「でも知りたいって言い出したの

あの女だからな。」

白築先輩が…?

「まあ倒れんのも納得だよなー、

昨日相当きたみたいだったし。」

眠れなかったんじゃねと

ケラケラ笑う顔が余計に俺を苛立たせる

「何を言ったんだよ。」

「ん?そのまま事実をね。

あと少しだけ第三者の意見を。

あんたがいなかったら

大和は今頃それなりの選手になってたのにって。」

「いい加減にしろよ!!」

グッと拓海の胸ぐらを掴んだ

「ちょっとやめなさい!」

「俺が来たくて来たんだ、

それに白築先輩は関係ねえだろ!!」

「お前を手っ取り早く潰すにはこれが一番だろ。」

「やめなさいって言ってるでしょ!!」