ゴールネットを揺らすのは。


「おい、蓮見。言うことあるだろ。」

ドンッと蓮見君の背中を叩いた

かなりいい音が聞こえたので相当だろう

「…すみませんでした。」

「いや、そんな、私は何も…、」

「まあそうだな、どっかの誰かさんが

いないせいで本調子じゃなかったしな。

名前を出すたび動揺するから

面白いのなんの。」

「ちょっ…!!」

「ほら、早く準備しろ!」

そうは言いつつも顔はしてやったりという

笑顔で去っていく

完全なるいい逃げだ

取り残された私たちに微妙な空気が流れる

皆が冷やかしの目でこっちを見ているのが

丸分かりだ

キッと睨むと明らかによそよそしく

準備をし始める