ゴールネットを揺らすのは。


「…やっぱりいい。」

「え、余計に気になりますよ。」

言い出してしまったからには仕方がない

「私が一番心配してた…と、思う…。」

目頭が熱くなるのがわかる

「蓮見君といい関係を築いてきたつもりで

なのに…何もわからなかった。

何も…できなかった。

それがショックで… 辛くて…。

だから…良かった。ほっとしてる。

話してくれてありがっ…」

急に抱き寄せられた

蓮見君の腕が私を包んだ

ほのかにかおる汗のにおいがくすぐったい

いつの間にか雫が頬をつたっていた