はぁはぁ。と息を切らして走る。グラウンドには2人しか居ない。

「し、しんどい…。」
と、私はそう言って立ち止まって倒れこんだ。

「ー!…りな!」

誰?ずっと、私の名前を呼んでる…。この声…。懐かしいー。

ーーー
「ん…。」

頭がクラクラする。
目を開けると真っ白な天井が見える。ここはー保健室?起き上がろうとしたら、右腕に重たい何かが乗っていた。その、重たい何かー翼君?
もしかして…ずっと?

「ふぁぁ。やっと起きた。大丈夫?いきなり倒れたからびっくりした…。それに、もうお昼だしお腹空いたでしょ?」

そう言われたら確かにお腹が空いた。と思った瞬間お腹から「ぐるるるるるる。」と声を出した。

「ぶはっ。」と爽やかな笑顔で笑う翼君。

私は、恥ずかしくて目も見れない。
絶対、今顔熱い…。恥ずかしいー。

「何か食いに行くか!」

「え。でもー、学校…。」

「んなの、大丈夫だって!お父さんには言っとくからよ。」

何で、お父さんの事ー?
それに、お父さんが…厳しい事。
誰にも言ってないのに…。

「何でお父さんの事、知ってるのー?」

「それはー…」