「香里奈ー。起きなさいー。もう8時よ。」

私は、木下 香里奈(キノシタ カリナ)。
高2。最近、寝るのが遅くて授業中寝てるのが普通になってきている。

「んー。お母さんおはよ。今何時?」

「あんたねぇ…。8時よ!遅刻するわよ!」

「ほへ!?8時!?やばーい!朝ご飯!パン!早く!」

と慌ただしく家を出た。

やばいなー。遅刻は絶対嫌だ…。
遅刻したら、グラウンド20周走らなければならない。走らなかったら10周増やされる…。

てことで…ダッシューーーーーー!

<学校>
「着いた!」

て…あれ?門が閉まってる?=遅刻。
オーマイガー。どうしよう…。

ぼーっとしてたら見知らぬ男が声をかけてきた。

「あれ?あんたも遅刻?」と。

「ー?へ?私?」

「あれ?あんた誰?ここの学校の人?」

いやいや。私からしたらあんたの方が誰?って感じなんだけど…。

「私は、木下 香里奈。貴方は?」

にっと笑って
「俺は、木下 翼(キノシタ ツバサ)。」

え?苗字が一緒!?何これ?偶然ー?

「へ、へぇー。」

「俺、今日ここに来たんだよね。」

てことは、転入生ー?初日から遅刻かよ。とんだ悪ガキだな。

「そうなんだ?転入生かー。」

「うんー」

「おい。お前ら遅刻か?何、ぼーっと突っ立てんだ。グラウンド20周走ってこい。」

「早く行かなきゃまた、増やされるよ!行こ!翼君?」

「うんー…。」

そうー。これが私達の出会いだった。
苗字が一緒なのは偶然なのかなー。って思ってたけど、私だけが気付いてなかった…。
これが運命の出会いって事をー。