俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情





『今日はヘタレの観察出来ないな。』


「そうだねぇ。移動もないし、朝しか見かけてないから小野先生不足!!ね、いと!!」


『いや、私は不足してないから。』


「相変わらず冷たい(笑)」


今日は全くと言っていい程、ヘタレを見かけてない。
まぁそれが普通なんだけど。
観察を始めてから見かけない日はちょっと面白くない。


「ちょっと小野先生の事でも考えてたでしょ?(笑)」


私の眉間に指を指し「皺寄ってるよ」と笑う楓。


『別に考えてないし!!』


いや、まぁ、ちょっと考えてたけど…
それは好きとかそんな感情じゃなくて観察が日課になってるからで…
って私、何言い訳してるのよ!


「ねぇねぇ。放課後、小野先生の担当の部活見に行く?」


『え?あのヘタレ顧問とかしてるの?』


「してるよ!副顧問だけど!」


『文化部?』


スポーツ出来るイメージがあまり無いから文化部しか思い当たらない。
まぁサッカーはしてたけど、どう考えても運動部はないでしょ!なんて考えてたら


「バレー部だよ!」


『ふぇ?!』


「どこから声出してんの(笑)」


バレーってバレーボールだよね?
顧問は浩兄。副顧問がヘタレ?


『ヘタレ、バレー出来るの?』


「出来るんじゃない?顧問だし!」


楓もヘタレがバレーをしてるところは見たことないらしい。
とりあえず本当に顧問か放課後確かめてやる!!