「でも菜子ちゃん、課題残しとくと最後の三日間が地獄になっちゃうよ??」

『う…。そ、それは……。』


はい。去年経験済みです。

でもしゃーないじゃん。
やる気でないんだも〜ん。


「お前…まさかそれで最後の三日間に俺達に手伝わせよう。…とか思ってねぇよな…??」

『……えへっ☆』

「『えへっ☆』じゃねえぇぇぇえっ!!!!冗談じゃねぇっ!!」

『いーじゃないですかっ!!!!あたし万屋の仕事手伝ってんじゃんか??!!そんなんフェアじゃないっ!!アンフェアだっ!!!!ペリーと結んだ不平等条約かゴルァ???!!!』

「突然逆ギレすんなよ!!しかも何そのキレ方っ??!!ってか何でさり気なくそんな知識はあんだよ??!!」

『日本史だけは意外に大好きなんだいっ!!』

「まぁまぁ二人とも落ち着いて。でもやることは最初に終わらせちゃってからの方が遊びにも心から打ち込めるよ??」

『ぅうぅぅ〜ん…』


弘さんの言うことにはいつも説得力がある。


「そーいえば夏休みってことは期末テストもあったでしょ。どうだったの??」


ギクッ!!!!

はっきし言って触れてほしくない。


『はっはっはっ…まぁあれですよほらっ。人には向き不向きが…』

「要するに悪かったんだな。」

『…まぁそうとも言いますかね。』

「いやいや、そうとしか言えねぇんだろ。」



はあぁぁ〜〜〜

折角さっきまでかなり良い気分だったのに…

もはやどん底なんですけど……??





と、その時玄関の開く音がした。