裏道万屋の事情

『今日も会うの??』

「約束をしてる訳じゃないんですけど、でも日課みたいなもので…私が抜け出して公園に行くと、蓮さんはいつも必ずそこに居てくれてるんです。」

『なんか〜それって〜両思いなんじゃな〜い??』

「そそそそんなことは…。」


謙虚だなぁ〜愛羅は。

ま、そこが良いんだけどさっ。


「あの…菜子も今日一緒に行きませんか??」

『えっ??蓮さんのとこに?!』

「はい!!私の友達、って紹介したいです!!」

『え、でも…折角の二人の時間にあたしが行ったら邪魔しちゃうんじゃない??』

「大丈夫です!!あたしが紹介したいんですし、蓮さんも気にしないと思います。それとも、やっぱ…忙しい、ですか…??」


うるうるとしたチワワのような瞳で見つめられるあたし。
そんな目で見つめられたら―――


『忙しくは、ない…けど……。』


ちらっと輝さんと弘さんにアイコンタクトを取る。


「(行けっ!!)」

「(僕達もこっそり着いてくから。)」


……………………………。

しゃーない。
行くっきゃないか……。

愛羅のためにっ!!!!


『分かった。じゃぁ着いてっちゃおっ♪』

「はいっ、ぜひ!!!!」



こうしてあたし(達)は愛羅と共に蓮さんの所へ行くことに。