裏道万屋の事情

授業はあっという間に過ぎ、お昼休みになった。


やっとご飯だ〜。


『学校の一番の楽しみは何と言ってもお弁当♪』

「菜子…あんた本当に色気無いよ??はぁ〜何でこんな子にあんなにレベルの高そうな嵐くんが……。」

『だーかーらー!!別にあたしと嵐は何もないんだってば!!!!それより樹里は一昨日の合コンどーだったんだい??』

「全然ダメ。みんなタイプじゃなかったよ〜。」

『ふーん…合コンってなかなか上手くいかないもんなんだね??』

「まぁ人によるんじゃない??でもあたしは上手く行くと信じて頑張るけどね!!」


樹里ちょん…タフだなぁ。


「おい、菜子。」

「ん??何、諒。」

「さっき言いそびれたんだけど、お前ん家何で急に閉めきってんだ??俺昨日孝斗(タカト)さんに会いに行ったんだけど、居ない上にそんなんだからマジビックリした!!!!」


ちなみに孝斗はお父さんの名前。


『何かお父さんもお母さんも修業行っちゃってさー…二人が居ない間に道場破り来たら困るとかで、今家自体閉鎖中なんだよ。』

「あー……まぁあの人なら確かにやりそうだよな。」

「…今時の女子高生でそんな人生送ってんのあんたぐらいじゃない??ってか、じゃぁ菜子今どこに住んでんの?!」

『えー…っと……まぁ、知り合いのお家に居候だよ。』


知り合いは知り合いでも、知り合ってすぐだけど。