「…コホン、失礼。で、これが正真正銘、本物の愛羅だ。」


新しく出された写真には一人の可愛い少女が写っていた。
色白で細くて、女のあたしから見ても凄い目を引かれる。綺麗なロングヘアーを巻いていてそれが彼女の可愛さを更に引き立てていた。

あたしの自慢のロングヘアーよりも………。

いや、あたしのと良い勝負じゃぁないかっうんうん!!!!


「実は、最近愛羅が無断で外出するらしいんだ。外は危ないからあまり出さないようにしてるんだが、それでも周りの者の目を盗んでは家を抜け出す。行き先も教えてくれないし、どうにも心配で心配で…。」

「…なるほど。それで俺達は何をすれば??」

「…ああ。まずは愛羅が出掛けたくなる原因を突き止めてほしい。そして、できれば外出するのを止めさせてほしい。もし愛羅が家の娘だと知られたら、間違いなく愛羅は狙われるだろう……。」

「とりあえず、最初は愛羅さんに直接話を伺ってみた方が良さそうですね。」

「ああ、もちろん家まではこれから案内する。そこでだ…年令の近い菜子さんになら色々話しやすいんじゃないかと思うんだ。…お願いできないかな…??」

「確かに俺達よりその方が良さそうだな。菜子、この依頼手伝ってくんねぇか??」

『えっ、と…あたしなんかで良ければ…。』

「そうか、良かった。よろしく頼むよ。じゃぁ早速私の家へ向かおう。」


あたしこーゆーこと初めてだけど平気かなあ。





こうしてあたしを含めた万屋一行は、依頼を果たすべく七瀬川さんの家へ向かった。










…七瀬川さんの超高級車で…。


どんだけ金持ちだよっ?!