裏道万屋の事情






『………。』



そこにいたのは、嫌な笑みを浮かべた2人の男。


依然、嵐の姿は無い。



『………誰??』

「あんたがナオだろ??」

「この前は俺の仲間が世話になったらしいじゃん??」

『…??何の話――』



そこであたしは今になって違和感を感じた。



何故嵐はわざわざ人に頼んであたしを呼んだのか…



輝さん達に頼むならまだしも、客に頼むなんて変な話だ。



しかも指定された場所には呼んだハズの本人がいないで、知らない男達がいる。





そして、ピンと来た。





さっきのあいつ等…



さっきはボーッとしていて気付かなかったけど、この前ヒナに絡んできた奴等だ…!!



――ってことは…





『………騙したのか…。』

「お前バカだな〜。」

「今さら気付いたって遅いっつーの!!」



男達は笑い出す。



あたしとしたことが…


ボーッとしてたとはいえこんな手に引っ掛かるなんて、不覚だった…!!