気付いたときには、あたしはユウさんの家のソファに寝ていた。
よくよく考えると、足の手当てをしてくれた輝さんがあたしをおぶってここまで連れてきてくれたことを微かに思い出した。
時計を見ると夕方で、まだお店は営業中。
みんなに迷惑かけちゃってるな…
そうは思っても、身体を起こす気力すら起こらないあたし。
家まで運んでくれたということは、多分今日はもうお店に戻らなくても良いということだろう。
『はぁ………。』
そこまで考えて一息つくと、さっきの嵐の言葉がフッと頭をよぎった。
――………まぁ、あんたよりは。――
『…あたし…バッカみたい………』
そう呟いてあたしは両手で顔を覆った。

