『何か…奢らせちゃうなんて逆に申し訳ないなぁ。』

「いえ、全然!!本当に助かりました。」



あたしと嵐は女の子に焼きそばを奢ってもらっていた。



「私は峰岸 雛乃(ミネギシ ヒナノ)です。ヒナって呼んでください。」

『俺は叶 ナオで、こっちは羽野 嵐。よろしくね、ヒナ。』

「はい!!あの、お2人はいくつなんですか??」

『俺達は17歳で高2だよ。』

「本当ですか?!私もなんです!!」

『そうなんだ!!ってかヒナも敬語じゃなくて良いよ??』

「じゃあお互いタメ語で!!」



それからあたし達はお互いのことを話した。



ヒナは最近この海の近くに引っ越してきたばかりで、今日はここへ散歩しに来ていた。


その途中でさっきの男達に絡まれたらしい。


そこであたし達が助けに入ったということだ。



「まだこっちで友達がいないから、良かったら友達になってもらえるかな??」

『俺達は短い期間しかここにいないけど、それでも大丈夫なら全然いいよ。ね、嵐??』

「…うん。」

「やったぁ!!じゃああたしそろそろ家に帰らないと。まだ荷物の整理が終わってないんだ。明日2人のお店に行くね!!また明日。」

『うん、待ってるよ。』



ヒナはパタパタ走って帰っていった。



『さて、あたし達ももう行かなきゃ。』

「………はぁ。」

『…あたしの顔見てあからさまに嫌な顔するのそろそろやめない??』



一体いつになったら嵐はあたしのこと思い出すのかな…