『…おはようございます。』

「あぁ。」

「おはよう、菜子ちゃん。」



あれから泣きまくったあたしは自分の部屋へ行ってそのまま寝た。


目を覚ますともう昼過ぎ。


さすがに起きた。



「飯が済んだら病院行くぞ。」

「昨日みんなで嵐くんが起きるの待ってたんだけど、結局起きなかったんだよー。さすがに今日は起きるよね。」



『そうですね。じゃあちゃっちゃと準備して行きますかっ!!』



2人とも普段通りに接してくれている。


まだ嵐がどうなったか決まった訳じゃないんだもんね!!


起きても別に記憶喪失なんてしてないかもしれないんだし。


そーだよあたしが落ち込んでてどうすんだ!!!!


あ、何かいつもの元気湧いてきたよこれ。



『叶 菜子ふっか〜〜つ!!!!』

「うるせぇよ!!全く浮き沈み激しいなお前は。」

『1番悩むお年頃なんです。』

「はっ、何言ってんだか。こっちはお前の行動に悩まされっぱなしだっつーの。」

『うーわー…輝さんのせいで10代のガラスのハートは粉々なんですけど??どーしてくれんですか??!!』

「それを言うなら、お前のせいで常に20代の繊細なシルクのハートはズタボロなんですけどー??!!」

「はいはい、2人ともその辺でねー。っていうか、ガラスとかシルクって……。」



すっかりいつもの調子。


でも、これでこそあたし達だもんね。



後は嵐が揃うだけだよ。





――それで、元通りだ。