裏道万屋の事情

「兎に角、今回の依頼はあいつ等をどうにかしてほしいって事が本当の目的なんだよ。マナー違反の注意ってのはただの建前って訳。」

『ふむ。万が一他の人に万屋のことがバレても、依頼内容をオブラートに包んどけば変に騒がれることも無い、と。』

「そ。あんた意外と察しが良いね。」

『意外とって何だ意外とって。そしてあたしの名前はあんたじゃなくて叶 菜子だっての!!!!理解力無いな、全く!!』



本当失礼なボーイだな!!!!




ってか…


やっぱ裸足って流石に痛いな。


ぶっちゃけ、周りの視線も痛いです。



『少年、足痛い。』

「そっちこそ人の事言えないじゃん。佐野 光だって言ったはずだけど??」

『少年、足痛い。』

「………そりゃ裸足でずっといれば当たり前だ。分かったよ、姉さんのとこ行って手当てする道具持ってくるから。あそこにある石段にでも座って待ってて。」



佐野少年は石段の方を指さしてあたしに知らせると、走っていってしまった。