さっきの一件から嵐と諒は打ち解けたらしく、二人は仲が良くなっている。


男は拳で分かり合えるとか何とか聞いたことある気がするけど、こういう事なのかっ。

うん、何か納得!!


そして今あたし達はそれぞれ水着に着替えて寄せては帰す波を楽しんでいた。

ってか、皮肉にもこの水着ピッタリなんですけど!!


あの悪の根源――

今回は大目に見とくけど、次何かしたらマジで無条件に海の底に沈めてやるっ………!!!!!



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「ぅゎっ?!」

「どーした??」

「何か今急激に寒気が…。」

「風邪ー??」

「バカは風邪引かねぇだろ。」

「ってか、海はやっぱ良いねー。」

「だろっ?!俺はこの海が大好きで店開いたんだ!!」

「…だったら、もうこれからはつまんねぇ喧嘩でその思い棒に振るようなことすんじゃねぇぞ。」

「おうっ!!明日からはまた元のメンバーで頑張ることにする。だから、店の手伝いはもう大丈夫だから。まぁ折角だから何日か家に泊まって海楽しんでけよ!!」

「………いや。気持ちはありがてぇがまた今度な。…俺等を必要としている人が居るかもしれねぇから。明日帰ることにするから今晩泊めてもらえれば十分だ。」

「そうかい、残念だ。――ところで、君達は何の事情があって万屋なんて大変な仕事をしているんだい??」

「………俺は、もう人が困るのが嫌なんだ。俺みたいな思いをする人を見たくない…。」

「……そうかい。テルにも色々抱え込んでいるものがあるようだね。…まぁ、今日をまた会う日までの輝かしい思い出にしようじゃないかっ!!」

「…はんっ!!そこまで言うならしてくれても良いけど??」

「じゃー引き続き彼らの動向を見守ろー!!」

「おー!!」

「…他の思い出作りの方法無いのかよ――。」

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