『ねぇ樹里〜??あの二人置いてきて大丈夫だったのかなぁー…何かさっき睨み合ってたみたいだし……。』

「あのねぇ菜子。男には男同士だけで居る時じゃなきゃできない話もある訳よ。」

『…例えば??』

「恋バナ六割、下ネタ三割、その他一割。だとあたしは思う。」

『じゃぁつまり…確率で言えばあの二人が恋バナしてるって事??まっさか〜ぁ!!』



あたしはあははと笑いながら、右手をおばさんが話す時のように顔の横で振った。



「あんたねぇ〜…今自分が置かれてる立場分かって………る訳無いよね菜子だもんねこういうの疎いもんね、うん。」

『ちょぉ待ていっ!!聞く前に勝手に自己完結させないでよ!!!!確かに分かんないけどさっ。』

「はあああぁぁぁぁあ〜〜…。」



そ、そんな盛大に溜め息つく事無いじゃんかっ?!

いくらあたしでも傷付くよっ?!傷付いちゃうんだからねっ、それっ!!!!



「平たく言えば、あんた『板挟み』ってヤツだよ。」

『板??どーゆー事?!』

「……………。」



樹里ちょんの蔑むような視線がとても痛いです…。



「…何かムカつくから教えてやんね。」

『そんなぁ!!樹里ちょ〜〜〜んっ!!!!』






ひとまず飲み物を買い終えたあたし達が二人を置いてきた場所へ戻ると、何やら凄い人だかり。


何何??!!

何かおもしろいもんでもあるのっ???!!!



あたしと樹里も人だかりに混ざって、みんなが囲んだ中心にいる人達を見る。