「そして諸君には僕からの素晴らしいプレゼントを差し上げようではないか!!」

『……何か嫌な予感がするのでいいです。』



こいつが関わるとろくなことが無い。



「まぁまぁそう言わずにちゃっちゃと身につけてみてくれたまえっ。そしてこの僕を誉め讃えるが良いっ!!」



ヨリさんはあたしの目の前に何かを広げてみせた。


……オレンジの……ビキニ……??

何故にっ??!!


よくよく見るとラインストーンが付いていたりして、結構可愛いデザイン。

って…でも何であんたがこんなもん持ってるんだ?!



「案ずることはない!!サイズはピッタリさっ。何せこの僕が作ったのだからね!!」

『はぁ?!ヨリさんが??!!』

「おや??言ってなかったかい??僕の本職はファッションデザイナーなのだよ。自分の店もちゃんとある。この季節はこうして水着も手懸けるのだよ!!」



ま……マジでっ?!

こんな人からこんなに良いものが出来上がっちゃう訳???!!!

ん……??
でも待てよ………。



『ヨリさんさっき何て??』

「僕の本職は世界をも魅了し得る程のカリスマファッションデザイナーなのだよ!!自分の素晴らしい店も――」

『んなこと言ってないだろっ!!!!色々付け加えて言い直すの止めてもらえます??!!そこじゃなくてサイズですよサイズっ!!』

「案ずることはないさっ!!この僕の腕には1ミリたりとも狂いはないからね!!」

『いやいやこの際腕前の話はどーでも良いからっ!!!!』

「じゃぁ何だい??」



だってさ……

技術云々の前に――





…おかしくね??