「ここ、俺ん家ね。」


何時の間にやら輝さんの家に着いていた。

輝さんの家は和風な一軒家で、しかもこれが意外と大きめ。

勝手に小さなアパートか何かだと解釈していたあたしはそのギャップにビックリだ。

家の前には一応『万屋』の看板があるけど、全然目立ってなくて意味無さそう。


ガラッ



「弘――帰ったぞーっ!!」


玄関のドアを開くなり、輝さんは中に向かって大声で呼び掛けた。

ってか、今真夜中ですって!!!!絶対近所迷惑ですって!!!!


中へ入る輝さんに続いてあたしも中へ入った。


『えっとー…お邪魔しまーす……。』

「おーい、弘〜〜?!」


応答なしか??
まぁこの時間だし、起きてたら逆に何してるんですかって話だよなっ!!

と思ったその時、


「はいはいはい。帰るなり叫んで、一体何だよ輝??」

男性の返答が聞こえた。