それをしない五十嵐は何を考えているのかわからない。


これだから、イケメンは嫌いなんだ。


「幸司ーっ、ご飯できたよー」


施設から声をかけてくる音亜に俺は慌ててなかに入った。


「幸司なにしてたの?」


「いや、悠生が来てたんだよ」


「そっか」


端から見たら音亜はすっかり元気になった。



アイツの事なんかなんも無かったみたいに。



でも、1人になると見せる寂しい表情。



未だに俺にも気を使って笑顔のフリする音亜。


自分の無力さを噛みしめた。