「別に?馬鹿でも?なんでも?構わないわ!」

そう。

ケンのドジも、天然も、
ズレてる所だって!

好きになったの…。

人を好きになるって?

そんな簡単じゃないの…。

すべてを受け入れたの。


「ヤエ?そんな事言わないでさ…!」


悟は、私の腕を自分の方へ引き寄せた。


「止めてよ!!」


酒臭い!

無理矢理、抱きしめられてる!


「嫌だ!!」


後ろから、クスクスと笑い声。

あなたたちこそ!

馬鹿じゃない!


「離してっ!」


「嫌だよ!オッケーしてくれなきゃ離さない!」


涙が、頬を伝う。

こんな人と?

私…。

付き合ってたんだ…。

この人の腕は…

冷たいや…。


「何やってんだ!?」

誰かの怒鳴る声?