†Sevens Hope†シーズンⅠ

ジョット『いってぇっ!?』

頭を窓にぶつけた俺は思わず叫んだ
どうやら金網をぬけたらしい

ゲイル『よしよし…まずは第一関門突破だな。いいか?知ってると思うがこの奴隷地区っつうもんは全国各地にある。そして奴隷地区には奴隷用のラジオが置かれているだろ?』

そういえば道端に置かれているのをいくつか見たことあるが…あれちゃんと機能するのか…
俺は驚きながらも機能するのであればなぜ家におかなかったのか後悔した。まぁ今更だけど。

ゲイル『そのラジオに裏回線で連絡が入っていたのに俺は気づいたんだ。奴隷解放をかかげ米中に反抗する組織があると。』

アニス『ねぇ??それ信頼できる情報なの?』

急に話に入ってくるアニス。
寝てたんじゃねーのかよ…

ゲイル『ああ、おれも最初は疑ったよ。また貴族の遊びかなにかじゃねーのかな?ってな。だがそいつは名前と特権もべらべら喋りやがった』

ジョット『??』

ゲイル『名前はマリア・森崎、もりさきは漢字らしい。そして特権は通信』

ジョット&アニス『漢字ネーム!?』

ジョット『そんなの不可能だろ?絶体絶命罠だろ』

希望が出たと思ったらこれだ…

ゲイル『まぁまぁ、漢字自体は中の国語だ。たまたま二つ並んだだけかもしれんし、なにより本当にそんな組織があるなら絶好のチャンスだ。』

アニス『むー…妖しすぎるわね…』

興味がなくなったのか窓のほうを見始めるアニス
奴隷地区外は何年ぶりだろうか。気づけばどこも高速ビル、文字も横文字ばかりだ。
ほんとうにここは日本国だったのかと不安になる。

ジョット『もし貴族の遊びであればますますゆるさねぇ、あんなの人じゃねーよ…』

ゲイル『貴族にあって生き延びたのか…その貴族はちゃんと殺したんだろうな?』

ジョット『いや、足を切られたから必死になってこいつを降り下ろしたんだが…片腕しか切れなかった。でもあの出血量じゃ…』

血だらけの剣を指で叩く

ゲイル『こいつは…まずいな…』
ゲイルの表情が曇る

ジョット『なんでだよ?もう会うこともないだろう、ここの地区には戻らねーんだし』

ゲイル『…ハァ。いいか?貴族って言うのは全国共通の権力者なんだ。米兵も逆らえない。意見できるのもほんと上位の階級だ。貴族の資本金で兵がなりたっているみたいなもんだから。顔は見られてないだろうな!?』

ジョット『…みられた…かも…がっつり…』

ゲイルが見たこともないような呆れた顔でこちらを見ていた。