隼人said
莉子の手を引っ張りながら二人きりになれる場所を探す。
イライラする。
やっと二人きりになれる場所を見つけて建物と建物の間に入る。
「隼人……どうかした?」
俺の顔を覗き込みながら不安そうな顔で聞いてくる。
それが俺を煽ってるとも知らずに………
「さっきの奴ら誰?知り合い?」
思ったより低い声が出る。
莉子が怖がってるかもって思うけど抑えられない。
「なんか隼人待ってるときに話しかけてきた人」
…知り合いどころかナンパじゃねーかよっ!!
「じゃあなんでそのナンパ野郎と仲良く話してんの」
「な、仲良くって……」
せっかくの初デート。台無しだ。
…俺のくだらない嫉妬のせいで

