伊藤さんを泣かせてしまった…
私とかかわると皆不幸になるんだ…

今日、伊藤さんは学校を休んだ。
きっと昨日雨に濡れて泣いたから風邪をひいてしまったんだ。
結局私のせい…か。

「おーい。にしのー?ちゃんと聞いてるかー?」
「…あ、すみません、聞いてませんでした…」
「…はぁ。今日伊藤が休みだから席が隣の西野が伊藤に配達物を届けるんだぞ!よろしくなー」
「え!?先生ちょっと待ってください!
私は…伊藤さんの家知りません。」
「あー、伊藤の住所渡すから!大丈夫だ!」
どうしよう。伊藤さん…無理だよ。
私、あなたに失礼なこと言って泣かせたのに…
風邪をひかせてしまったのだって…私のせい。
「にーしーの!」
「っはい。」
「これ。」
「?」
「伊藤の住所だ!」
「…あ、行かなきゃだめですか。」
「んじゃ、頼んだぞ!」
話聞いてないし…
無理だよ。伊藤さんきっと私のことさけてるだろうし…ポストに入れるだけでいいかな。
「…はぁ。」
どうしよう。やっぱり直接届けた方がいいかな。