私はいつから笑わなくなったんだろう
いつから気持ちを捨てたんだろう
私の人生つまらない
いっそのこと…

『ばかやろう!死ぬとか考えんな!!』
だって生きることに疲れたよ…

『俺らはいつだってお前の味方だ!』
…味方?私にそんな人いない。

『辛いことがあったら俺らに言え。心の中にためんな。』
辛いことだらけだよ…毎日が辛い…



「…こ?みーこー!ねぇ実子ってば!!」
「あ、はい…」
「ぼーっとしちゃって何か考えてたの?」
「あ…はい。ちょっと…」
「なんかあったの?いつでも相談していいんだよ?」
「…はい。ありがとうございます!でも…大丈夫です!!」
「そう?ならいいんだけどさ!」
「ゆずはーちょっとこっち手伝ってくれ!」
「あ、はーい!今行くー。実子、私尚生くんに呼ばれたから行くね!なんかあったらすぐに言うんだよ!!」
「はい!!」
尚生さんと柚羽さんは私の恩人
1ヶ月前、私が自殺しようとしたあの日
尚生さんが助けてくれた。
2人がやっているお店に尚生さんが連れて来てくれて2人は私の話を聞いてくれた…
母が病気で死んだこと
父は仕事に行く途中飛び出した小学生を助けようとして車にひかれて死んだこと
母方の親戚に預けられ、暴力をうけていること。
今、自殺しようとしたこと
全部、全部話した。
その時に尚生さんが言ってくれた言葉…
こんなに私のことを心配してくれる人がいるんだ…って思った
辛いことがあるとあの時のことを思い出して頑張ってる。
そんな恩人の2人にお礼がしたくて週3日お店でアルバイトさせてもらっている。
本当は毎日したいんだけど叔母さんが心配で…
「実子ー!今日はもうあがっていいよー!」
「また、来週な!」
「…はい。お疲れ様でした。」
正直まだ家に帰りたくない…
家には暴力しか待ってないから。
前は喧嘩した時に殴られた。でも、今はほぼ毎日になった…

ーガチャ
「っ!てめー帰ってくんのがおせぇんだよ!」
あ、今日はもう行くんだ。
「おかえり実子ちゃん!ご飯食べる?着替えておいで!」
…叔母さん泣いたんだね。涙声だよ
私がいない時は叔母さんが殴られる
叔父さんは夕方しか暴力をふるわない、夜は必ず飲みに出かけているから。
前は私しか殴らなかったのに、私がアルバイトし始めたら叔母さんにまで…
「叔母さん…ごめんね。私のせいで…」
「何言ってんのよ!私は大丈夫よ!実子ちゃんさえ元気でいてくれたら。」
「…叔母さん、本当にごめんなさい。」
「いいのよ、娘が病気で死んでからお父さんお酒ばっか飲むようになって。いつからか暴力的になっちゃって。実子ちゃんのせいじゃないわ!だからそんなに気にしないで!さ!ご飯食べましょ。」
「…うん!」
唯一家の中で叔母さんだけが私の味方だった。
…でも。
そんな叔母さんが次の朝亡くなった…
死因は、脳内出血…叔父さんが殴ったとき
テーブルに頭をぶつけて出血していたんだ…
…唯一の味方が亡くなった。
私はこれから一人ぼっちだ……………