話終えて、お互いの息づかいしか聞こえないぐらいの静かな時間が訪れる。
白い息が、空に上って消えていった。
「このまま、窒息して死んじゃいそうだよ……」
あたし、あのまま、あの息苦しさを感じながら死んじゃうのかな……
その方が、あの人たちにとってはいいのかもしれない。
あの人たちにとってあたしは、邪魔な存在だから。
「まるで、深くて暗い海の中にどんどん沈められているみたい。
誰も…何も届かないような暗い暗い海の底で、ただ一人で、孤独に、死んじゃうのかな……」
声が、震えた。
心の中では、諦めや、淋しさ、悲しさ、悔しさ、不安、すがりたい気持ち……
いろいろなもので溢れている。
でもここでそれを外に出してしまえば、自分が弱いと言っているみたいで嫌だ。
あの人たちに、屈したみたいで、嫌だったんだ。


