姉にうってもらった点字用紙
「一緒に花火大会へ行きませんか」

これを朝食のときに美雨さんに渡した

そして20分たった頃
美雨さんが来た

(何時に会う?)

その文字が信じられなくて
やった と呟いてしまった

そしていよいよ花火大会!

ぼくに美雨さんは見えなくても
この右手は美雨さんの左手で包まれている

そして多分神社の境内だろう

「ここはねよく見えるの 音もよく聞こえる」

ドォン……
花火の音がきこえて美雨さんの方を向き

「美雨さんっ……」
「どうしたの?」

貴女はそう優しい言葉をかけてくれる

口は勝手に動くわけで

言ってしまった 好きです と