「愛海さーん?朝ごはんできましたよー。」

家政婦の薗田(そのだ)さんに返事をした。

「はーい!すぐ行きます!」

タタンと足音をさせながら、螺旋階段を降りる。

リビングに入ると、お母さんとお父さんがもう揃っていた。

「あれ?愛梨沙(ありさ)はまだなのね。」

私の問いかけにお母さんが答えた。

「えぇ。ちょっと呼んできてくれない?」

「わかった。」

私は愛梨沙の部屋に向かった。

コンコン

「愛梨沙ー?いるんでしょう?」

ドアを開けながら尋ねる。