私が声をかけに行こうとすると、後ろから腕を掴まれた。

「なに?」

ネクタイの色が同じ生徒がそこにいた。
学年ごとに色分けされているので、同級生だ。

「やめておいたほうがいいわ。あなたが目をつけられるわよ。」

「そんな! ほっとけって言うの…?」

「そうよ、今はやめておこう。」

レイネにまで言われてしまったら、引き下がるしかない。
同級生に離された腕が、空中をさまよう。

それからは、あの光景が頭から離れてくれなくて、いつ授業が終わったのかもわからなかった。

「…ミ?アミ?」

「っあ、ごめん。ボーッとしてた。」