校門には教師が立っているので、親友同士でも堅苦しい挨拶をしなければならない。

教師が見えなくなったところで普通に会話が始められる。

「たく、この挨拶あんたの金でなんとかならないの?」

と私が聞いた。

麗嶺は有名な榊財閥の社長令嬢なのだ。

「なるわけないでしょ。てかうちの親こういう挨拶あたしに望んでるから。」

「あっそ。あんたも苦労するわね。」

「ホントよ。」