また黒髪の爽やかくんが口を開く。

「沢田(さわだ)もノッてんじゃねーよ。」

「っ。おまえはモテるからいいよなー。」

あ、沢田スネた。

「ちょいちょい、俺のほうがモテるからっ。」

え、成実ってナルシストなんだ。

「あははっ」

……ふーん。彼方可愛い笑い方するじゃない。

どうでもいいけど。

三人とも私を無視して学校に向かって行った。

やっと学校に足を進めることができた。

私が校門につくと、親友の榊 麗嶺(さかき れいね)がちょうど前にいたので声をかけた。

「麗嶺さん、ごきげんよう。」
「ええ、愛海さん。ごきげんよう。」