春。
クラス替え。
一足遅れて教室に入ったあたしは
クラスメイトを見渡していた。
あんまり目立つ子がいないくて
こじんまりしてた。
特にかっこいい人もいなかった。
「つまんなそ〜」
それがあたしの初心だった。
これから始まる中学校生活。
小学校で恋愛経験のないあたしは
彼氏 とか 両想いの響きに憧れていた。
だから.... たぶん
今からする話は あたしの初めての恋。
いわゆる初恋だったんだと思う。
自己紹介みたいな時間のとき。
初めて知った 初恋の人の存在。
偶然なのか 運命なのか
列の離れた隣の席だった。
そんな感じで舞い上がるあたし。
あたしは比較的 元気なタイプ。
だけどこればっかりはしかたない。
一目惚れ
というやつだった。