「ふぁぁぁ………。やっとクリアしたよ、僕の天使ぃぃぃ…」

夜中もぶっ通しで乙女ゲーをするバカな少女、鈴香です。
えー、現在4時13分。完璧やね。

「でもマジ天使だなぁ。大好きだよ僕の天使ちゃん…。」

テレビの中のショタに向かい、天使と連呼する私。一人称が変わるのは気のせい。

「本当エンジェル!かわいい!バカだったけど、私が天才に導いたのよ!」

大声で何をしているのかな私。

「…何してんの。」

「あ!私のクズいお兄ちゃんじゃん!そっちこそショタを眺めてた私の部屋を覗いて何してるの?」

こいつは私の憎き兄、唯香。
女の子みたいな名前しやがって…くそっ…。

「いや、叫び声が夜中に聞こえたから目覚めただけ。」

「え?あ、そっか。今深夜だったね。」

「そっかじゃねえよ!気付けバカ!」

「うっさいなぁ兄ちゃんの方が夜中に大声出すなよ!」

これが私の日常。
ゲームしたら兄ちゃんが来て怒って私も怒る。
兄ちゃんの事は大嫌いだ。
こんなやつ、いなくなってしまえ!!