それより、今は、蒼井だ。
「とりあえず保健室に連れていこう。朱木、こいつに着替えれそうなものとかあるか?この汚れた服じゃ可哀想だし。」
「あるよ。持ってくる。じゃあ、奏のことよろしくね。」
朱木の腕から離れ蒼井は、すぐ春輝が腕を掴んだ。
........................また、出遅れた。
俺はこいつになんもしてやれねえのかよ。
「じゃあ、俺、奏ちゃんのこと保健室に連れてくから、2人は担任の先生によろしく言っておいて。こっちは大丈夫だから。」
春輝がそう言った。
はっきり言ってむかついた。
けど、俺には何も言うことができなかった。
保健室に歩いていく2人の後ろ姿を見ていると、いきなり蒼井が振り返った。
